2009.12〜2010.1 関西旅行記その弐



お部屋からの景色です。 さて今回の京都ブライトンホテル滞在は朝食も目的のひとつでした。 ブッフェの朝食もありますが、日本一の朝御飯が頂けるという京懐石『蛍』で頂きます。さすがに混み合っているようで10分近くロビーで待ってから店内へ案内されました。
中庭を眺めながらの朝食はまさに京都らしい。

テーブルに着くと紫蘇茶とお箸がセット。このお箸、とっても使いやすかったです。

朝食はご飯かお粥が選べますが2人ともお粥をチョイス。
5分ほどでお膳が運ばれてきました。

京野菜とがんもの炊き合わせ。
化学調味料を一切使用していないお出汁で仕上げられてるので、とってもまろやかです。

お粥は何もかけずにそのまま頂くとふっくら優しい味で、これだけでもご飯の甘味が広がって美味しい。

でも葛餡をかけたお粥も捨てがたいのよね(笑)。
お粥はお代わりもOKです。

あさりのお味噌汁もお代わりOKです。

焼き鮭の皮はパリッ、身はふんわり柔らか〜。厚みがあって食べ応えがあります。
そしてだし巻き卵の完璧なこと。

小さな器に入ってるのはパイナップルのヨーグルトかけ。
最後にちょっとデザートという感じでこれも嬉しい。

お浸し

塩昆布や梅干、じゃこなど、どれもお粥との相性バッチリ。
地鶏の採れたて生卵はお粥に入れて・・と説明されましたが、私は生卵が苦手。夫はチャレンジしておりましたが、お粥より普通のご飯で食べたかったとの事。次回はご飯とお粥をそれぞれ注文しようと決めていました。

こちらの土鍋の蓋を開けると・・・

なんと豆乳の湯豆腐!
冬季限定なのかもしれませんが、我が家の夕食よりも豪華な朝御飯なので思わず日本酒をオーダーしたくなりました(笑)。

スタッフの方の接客も素晴らしく、味と素材にこだわったお料理を味わう事が出来て朝から大満足。朝御飯で感動するのは久し振りです。
『ここのホテルなら何度でも泊まっていいよ』と夫もかなりお気に召した様子。それでは何度でも泊まりましょうね。

ブライトンホテルから徒歩数分の場所に京都御苑があるのでチェックアウトの時間までお散歩。
ホテルからだと(たぶん)一番近い門がこちらの蛤御門。 江戸時代の大火でそれまで閉ざされていた門が初めて開かれたため、『焼けて口開く蛤』に例えられ蛤御門と呼ばれるようになったと言われています。

幕末に長州藩と御所の護衛にあたっていた会津・薩摩・桑名藩との間で銃撃戦があった場所なので、今も門の梁には弾痕が残っているそうです。

こちらは建礼門。
天皇様がお住まいになっていた京都御所を見学するには春・秋の一般公開日にあわせるか、または前もってハガキまたは窓口で申し込まなければなりません。普段はこのように閉じられています。

今朝は本当に雲ひとつ無い快晴です。

京都御苑は、御所の周りの土地を整備した公園でとにかく広いので一周するだけでも小一時間かかるかも。

玉砂利が敷き詰められ四季折々の花が美しく咲く美しい公園ですが、さすがに冬の時期は寂しい。
でも時期的なこともあるのか、とっても静かでのんびりお散歩するには絶好の場所でした。

途中で野菜売りのトラックを発見。
生産者が自分で作ったものを町中まで持ってきて直接販売してるんでしょうね。まさに地産地消(地元生産&地元消費)。近くに住んでたら絶対に利用するのにな。

ホテルからほど近い『澤井醤油』。
その外観に惹かれて恐る恐る入ると小売りも行っていらっしゃるようで、店内にはお醤油以外の商品も数多く取り揃えられていました。
あとで調べたら創業明治12年の伝統あるお醤油屋さんで、平成13年に京都市の歴史的意匠建築物に指定された京町屋とのこと。

最初はお醤油だけ購入しようと物色してたら『ポン酢やドレッシングも好評なんてすよー』となかなか商売熱心(笑)。お薦めを信じて醤油セットやポン酢、ドレッシングを購入したらオマケに醤油の飴玉をくれました。
醤油味の飴って??とおそるおそる口にしたら全然しょっぱい感じはなくて昔、夜店で飲んだ冷やし飴(分かります?)の味に近いかも。次に行ったときはこの醤油飴も絶対に買わなくっちゃね。

ホテルをチェックアウトしてランチ。
『京都の朝はイノダコーヒの香りから』のキャッチフレーズで京都で一番有名と言っても過言ではないイノダコーヒ(イノダコーヒーと記される事が多いのですが正式には末尾のーは付きません)。

創業1940年ということは今年でちょうど70周年。作家、池波正太郎のエッセイ『むかしの味』にも登場しています。
今では東京・札幌などにも進出していますが、やはり京都、それも本店で頂きたいじゃないですか。モーニングで利用される方も多いようですが今回はランチ利用です。

店内に入るとホテルのラウンジのような空間が。
黒いタキシードを着た執事風のスタッフさんが『喫煙席ならすぐに案内出来ますが禁煙席ですと少々お待ちいたきます。』とのこと。

10分ほど待って席に案内されましたが入り口からすぐの場所は喫煙席なので煙がモクモクしてる所を通らなくてはいけません(汗)。 

私たちが案内されたのは2階席。
思っていたよりも店内はかなり広くテーブルとテーブルの間隔はそこそこ取ってあるので窮屈な印象は受けません。

近所に住んでるっぽいお年を召した方や常連さんらしき方、そして観光客とバラエティに富んでいて、みなさん、このお店のコーヒーや雰囲気をそれぞれ味わってるんだなというのが伝わってきます。

グラスやナプキン、紙おしぼり、すべて赤いポットのイラストが描かれていてキュート♪

2階席から見下ろすと雰囲気よさげなテラス席が。
さすがに冬季に利用する方はいらっしゃらないようですが暖かくなったらここで頂くのもいい感じ♪

まずはコーヒーが運ばれてきました。
このアラビアの真珠はモカコーヒーをベースに、香り、コク、酸味を絶妙なバランスに仕上げた、ヨーロピアンタイプの深焙りブレンド。昔は必ず砂糖とミルクの入った状態で出されていたそうですが、今は「砂糖とミルクは入れて良いですか?」とオーダー時に確認して下さいます。
せっかく本店で頂くのですもの。これは砂糖もミルクもありありでお願いしました。酸味のあるコーヒーは苦手ですが、こちらは香りの良い優しい味のコーヒーでした。

夫チョイスの“エクストラ”はジャマイカ産をはじめ世界各国の豆をブレンドし香りを最大限に活かした特選ブレンド。夫曰く『今回、京都で飲んだコーヒーの中で一番美味しかった』とのこと。

イノダコーヒと言えばビーフカツサンドが有名。
でもねー、お値段がサンドイッチらしからぬ1,730円(笑)。
というわけで私たちがオーダーしたのは・・・・

ミックスサンド(880円)。
バターとカラシが効いたハムサンドに、きゅうり、トマト、グリーンアスパラの野菜サンド。そしてマヨネーズ味の卵サンドが三切れずつ。
定番ですがどれも丁寧に作られてるので美味しい。野菜サンドにアスパラが入ってるのがちと高級かも。銀のお皿というのもレトロですね〜。

ハンバーグサンド(880円)。
ジューシーなハンバーグにとろっとしたチーズ、そしてソースがトーストにマッチしてめちゃウマ!シンプルなんだけど、すっごく美味しいのです。
軽食にはドリンクとのセットメニューが無いので喫茶店の食事と考えると少々割高ですが、お店の雰囲気や接客などが良いので贅沢な気分を味わえます。

レモンパイは単品で440円ですが、560円までのコーヒーor紅茶orジュースのセットで880円。アラビアの真珠は500円、エクストラは560円だったのでエクストラをセットにしてもらうようにお願いしました(笑)。
ふわっとしたメレンゲとレモンのパイは懐かしい味。けして今風の美味しさではありませんがノスタルジーに浸れること請け合い(笑)。

↑は創業当初のデザインをそのまま採用した入り口脇にあるメモリアルルーム。
実はお店に入ったときに禁煙席がいっぱいだったので『こちらでよろしければすぐにご案内出来ます』と仰って下さったのですが、奥のホールへ入ってみたかったので今回は見送り。
でもあとで調べたらこちらのテーブルを案内されることは少ないようで、そのときのタイミング次第らしい。また違った空気感があるので、次にこちらを案内されたら素直に座らせて頂きましょう。そしていつかはビーフカツサンド(笑)。

イノダコーヒ本店でまったりした後は京都の台所、錦市場へ。
この市場はアーケードになっていて魚屋さんや八百屋さんなど色々なお店が並んでいますが、年末ということもあり狭い通路は大混雑。
なかなか前へ進むことが出来ません。

そんな中、大賑わいのたこやき屋さんを発見!
お店の前には長椅子が2つあり、みなさんその場でたこ焼きにぱくついていらっしゃいます。
どんな感じなのかな〜とお店を覗くと、なんとジャンボたこ焼きが180円!ネギorチーズをトッピングしても250円とリーズナブル。

レジには数人しか並んでいなかったので私たちも行列に参加。ちょうど出来上がったばかりのたこ焼きにありつけました。

これが180円のジャンボたこ焼き!
パクッとたこ焼きを口に入れると・・めちゃくちゃ熱いっ!
ハフハフしながら頂きましたが、なかなかどうして外側はカリッとして中はトロ〜リ。ソースはやや辛口で鰹節がちょっぴりなのと蛸が小さいのも十分に許せるお味です。

本当に180円でいいの?というたこ焼きですが年間200円で会員になると、このたこ焼きが100円で頂けるとのこと。
これで儲けが出るのか不思議だけど近所にあったら絶対に会員になるわ(笑)。

『カリカリ博士』のたこ焼きは2人で半分こにしたので、あと少し食べられそうと前日に目をつけていた(笑)新京極と寺町京極の間にある人気のたこ焼き屋さん『蛸益(たこます)』へ。

こちらが『蛸益』のメニュー。
たこ焼きは8ヶ入、という事は1人4個がノルマか〜(ちょっと厳しい)。
たこせんというのも一度食べてみたかったんだけど、こちらは夫の同意が得られず・・・

たこ焼きを必死に焼いてるおじさんを眺めていたら、その下に期間限定メニューの“つゆたこ”があるのを発見。しかも4ヶ入りと、この時の私たちにはピッタリ!
山葵だしか生姜だしを選べるので生姜をチョイス。これから揚げるので?少し時間がかかる旨を案内されました。

つゆたこ(250円)。
お店の前にテーブルが置かれてあるので早速頂きます。勝手に明石焼きのようなものだと想像していたら、ダシの中に入ってるたこ焼きが天ぷらになってる!
これに大根おろし、海苔がかかっているのでお味としては揚げ出し豆腐に近いかも。蛸も大きかったし揚げてあるのでけっこうボリューム感があります。普通のたこ焼きも食べてみたくなりました♪

今年の大河ドラマ『龍馬伝』を記念して、河原町近辺の坂本龍馬ゆかりの場所をぶらぶら回ってみることにしました。
なんでサークルKの写真?という感じですが、ここは坂本龍馬・中岡慎太郎が暗殺された近江屋の跡地。
石碑は以前からありましたが立て札や御影石で作られた献花台は昨年出来たばかり。
訪れた人が龍馬らの遭難の様子を思いながら偲ぶことが出来きるようになりました。

当時の河原町通りの幅は4メートルほど。龍馬が暗殺された奥の部屋はまさに石碑の真上付近であったと推定されています。
またここから土佐藩邸までわずか数メートルの距離だったとのこと。

わずか33歳で生涯を終えた龍馬を偲び手を合わせました。

続いて龍馬と海援隊隊士をかくまった京の町屋『酢屋』。
明治・大正・昭和と界隈が繁華街へと移りゆく中、家業の材木商を営み当時の場所で当時の外観を保ち続けています。

1階は「創作木工芸酢屋」、そして龍馬をかくまった2階は「ギャラリー龍馬」として営業していますが、こちらは有料なので入らず(笑)。
暗殺の3日前まで滞在していたらしく、ここの表通りは龍馬通りと名付けられています。

ここからは龍馬と関係ありませんが、幕末の大事件「池田屋騒動」の舞台となった京都市中京区の「池田屋」跡もすぐ近くにあります。
昨年、この跡地に「池田屋」の名前を冠にした居酒屋がオープン。店員さんも新撰組の法被を着てたり、店内には「池田屋階段落ち」の8メートルの大階段もあるそう。話のネタにはいいかも。

天正10年(1582年)、織田信長が家臣の明智光秀の謀反(本能寺の変)によって襲撃され自刃した本能寺です。
当時は四条西洞院辺りにあったそうですが天正17年(1589年)に豊臣秀吉の命により現在地(寺町通り)に移されました。

戦国時代に終止符を打つべく天下統一を進めた信長。
その彼の子孫がオリンピックの代表なんてねー(しみじみ)。

京都、寺町通りをぶらぶらしていると・・

マカオの有名店“LORD STOW'S BAKERY”のエッグタルト屋さんを発見!日本での店名は『アンドリューのエッグタルト』なんですね。
エッグタルト以外にショコラタルト、アップルシナモンなどもあり、エッグタルトは1個210円。さすがにマカオ価格の倍ですね〜。
その場で食べる方のために京都限定お茶セットもあり。缶入りのお茶とエッグタルトで250円は良心的です。

2日目の夕食は夫希望の『蜂巣』を予約したので、目の前の京都全日空ホテルをホテル予約サイト“一休”からツインルーム(朝食付き)16,000円で予約しました。
ただしブライトンホテルの駐車場は無料で利用出来ましたが、全日空ホテルは1日1,000円別途必要。

また京都全日空ホテルは結婚した年に夫と泊まったことがあり今回が2度目。10数年前ではありますが、お部屋も綺麗で朝食のお粥も美味しかった・・
と良い思い出のあるホテル。

案内されたお部屋は最上階の8階。
二条城側ではありませんが、ホテル前に高層の建物が無いので見晴らしは良いです。

ただお部屋は老朽化が目立ち、記憶となんだか違う・・・
インターネットなどは無料で利用出来て加湿器も用意されてはいますが、電源を探すとかなりのタコ足配線(汗)。

サービスのティーパックは煎茶と梅茶。湯呑み&コップは各2つと寂しい。

お寝巻きが浴衣っていうのも頂けない(目が覚めてキチンと着てた試しがない私・汗)。

スリッパも使い回しのものだしねー。

バスルームはお部屋の割りにゆとりがあります。 アメニティは歯ブラシ、レザー、くしにヘアゴム、コットン程度ですが、普通のヘアドライヤー以外にくるくるドライヤーとデンマンブラシまで。しかもこのデンマンブラシは2,600円で販売してた(笑)。

シャンプー類もエコ仕様。
ブライトンホテルのアメニティを持ってきたので、ここのは使わず仕舞い。

おやつのエッグタルト。
温かだったらもっと美味しかったんだろうな。

京都2日目の夕食は夫の希望で以前お邪魔したことのある『蜂巣』(前回の記事はコチラ)。
京都全日空ホテルの裏側の道沿いにあるこじんまりとしたお店です。

店内に入ると以前と変わらない朱色のカウンター、そしておばんざいの数々が目を惹きます。

瓶ビールを頂いて、まずはお通し。
4品だったのが3品に減ってたけど、手前のカキとカルピスバターは前回食べて気に入っていたので、また出会えて感激。

そして冬場に出しているとろろ汁も健在です。
しっかりと味のある長芋とお出汁が絶妙。寒い京都、お通しで温かい汁物を頂くとほっこりします。

続いてお刺身。こちらは盛り合わせでお願いしました。
マグロにヒラメ、雲丹にカンパチだったか・・、どれも新鮮で美味しい。
湯葉のお刺身というのも京都らしいですね〜。

ビールの後は日本酒を頂きます。
こちらは以前頂いた店名と同じ蜂巣。冷やした竹筒も健在です♪

お次は目の前のおばんざいからチョイス。これは筑前煮になるのかな?
荒くたたいた鶏団子と牛蒡、人参などをこっくり煮ています。

こちらは、またあったら食べたいな〜、と思っていたおばんざい、野菜の豆乳煮があったので即効オーダー。
前回は銘々に盛ってくれたけど今回は取り皿で。
でもお味は変わってなくて嬉しい。

おばんざいの中から大根と牛肉の煮物。
京都というと薄口の味付けが多いけど、おばんざいは意外と濃いめの味になってます。

そして前回感動したかぶら蒸しを。
白身のお魚にカブ、山芋以外に海老や銀杏なども入った贅沢な一品。日本人に生まれて良かったなー、としみじみ。

〆は梅雑炊(前回は1人前を分けて作ってくれましたが、今回は取り皿もお願いしないとくれませんでした)。
この日のお会計は上記に瓶ビール1本、日本酒2合でピッタリ1万円。ただこちらは合計金額だけの提示なので『善哉』さんの明朗会計のほうがスッキリするんですよね(店主の人柄を考えるとお安くして頂いたと思いますが)。
この日はお隣の方が食事中に煙草を吸われていたので(ここは禁煙じゃなかったんだー)と改めて気付き、またほぼ満席だったこともあって前回ほどの気配りが感じられなかったことが少々残念。
お料理は美味しいのでカウンターだけでも禁煙にして欲しいです。